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開運財布で得をするのは・・・? [新聞チラシ]



「風水・五鯉躍サイフ」(2003年6月15日採取)

 5匹の鯉の絵が描かれたサイフ。「五鯉躍」だから「ごりやく」があるそうです。お金が貯まるらしいです。
 えー、まずは、基本的なツッコミから ―― ダジャレかよ!! こういうのを信じられる人の精神構造って、いまだに理解できないものがある。想像力がないと言うか、何と言うか・・・。
 そりゃ、たしかに日本語だと「ごりやく」になるかもしれない(だいぶ無理のある日本語ではあるが)。でも、例えば英語だったら A wallet with five leaping carps だよ。イギリス人のジョン・スミス氏は、これのどこにご利益を感じれば良いの?
 まぁ、「何でわざわざ英語にするの?」と言われそうだし、それはもっともな反論だと思う。しかし、英語で考える必然性が無いのと同じくらい、日本語で考える必然性も無いのではなかろうか。世界人口のたかだか2%の人間の母語であるにすぎない言語において、たまたま縁起の良い名前になったからといって、それが何だというのだ。

 とは言ってもこの財布、ただのダジャレ財布ではない。なんと、「手をかざすと熱く感じる」らしいのだ。




 「金運エネルギー」とやらは、熱いのか? そして、ほんとにそれは金運エネルギーなのか? ほかの可能性は考えられないのか? 例えば、鉄が空気中の酸素と化合しているとか、ポロニウムから放射線が出てるとか
 チラシに登場する「科学者」氏によると、そうではないらしい。「明らかに高周波のエネルギーが発生」していて、これが「金運に何らかの影響を与えている」ということだ。んで、下が「高周波エネルギー」が出ている証拠の写真。



 ―― 「科学者」氏に一言。「赤外線カメラで撮ったんなら、それは赤外線なのでは?」 ―― ついでにもう一言。「あんたは科学者のくせに黒体放射(註1)も知らんのか!?」
 この「科学者」氏は知らないみたいですが、この世のありとあらゆる物体からは、必ず赤外線が出ている(註2)のです。まぁ、絶対零度の物体は例外だけど、そんな物体は存在しません。赤外線カメラで撮影して何も写らないほうが変なのです。

 そういうわけなので、みなさんも「この商品からは遠赤外線が出ます」とかいう売り文句には騙されないように。ごくごく当たり前のことなのだから。


(註1) 「黒体輻射」とも呼ばれる。例えば、この解説を参照。このページもけっこう面白い。

(註2) より正確に言うと、必ず出てるのは、赤外線の中でも波長の長い「遠赤外線」。この件に関しては、この解説が分かりやすい。


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