宇宙空間、つっぱしるのさ [SFガジェット]
超光速航法ネタ、今日が最終回。過去記事は、こちら(→ 第1回、第2回、第3回)
ちなみに、<SFガジェット>のカテゴリーのタイトルは、すべて、「あるもの」を元ネタにしています。暇な人は、考えてみてください。すでにその「あるもの」の正体が分かっちゃったもんね、という人は、正直に名乗り出るように。怒らないから。
「あるもの」の正体も分かったし、これまでの4回分の具体的な元ネタもすべて分かる、という人は、間違いなく重症のオタク。そして、すばらしい勘の持ち主。こちらも、潔く名乗り出るように。限りない賞賛を送って差し上げます。
ブローター・ドライブ(膨張推進)
搭載艦艇: ――
出典:ハリイ・ハリスン『宇宙兵ブルース』
まず出発地点を中心に宇宙船が恒星系サイズにまで膨張する。んで、今度は目的地を中心に再び収縮する。すると、目的地に着いている、という・・・・・・。どこからツッコミを入れていいやら困るが、たぶん、ツッコんだら負けなんだと思う。ここは、そのメチャクチャさ加減に爆笑しておくのが正解。
ちなみに、なぜ宇宙船が膨らむかというと、ブローター・ドライブを作動させることで粒子間の結合エネルギーが弱まるから。粒子と粒子の間隔が開いて、スカスカになるわけですな。また、恒星系サイズにまで膨らむため、船内を惑星が漂っていたりする。
ちなみに、粒子間距離が開くことで身体がデタラメなサイズにまで膨張する、というアイディアは、長谷川裕一のマンガ『マップス』でも使われている。こちらは、最終的には銀河系規模にまで膨れ上がっていた。
信念航法
搭載艦艇:シゴパラ教団のカバ型宇宙船
出典:山本弘『ギャラクシー・トリッパー美葉(1)』
最後は、再び<美葉>シリーズから。銀河系で唯一、シゴバラ教徒のみが発明した超光速航法。曰く、「相対性理論などというものは、しょせん単なる物理法則にすぎません。私たちシゴパラ教団450万人の信念を結集すれば、打ち破ることはたやすいのです」(205ページ)
―― つまり、信念さえあれば、物理法則すらも乗り越えられる、という理屈。・・・・・・ビッグバン往復航法を発明したドルジャーラーゲン人たちの苦労はなんだったんだ、と言いたくなるような、能天気かつ安直な超光速航法である。
バカバカしさ全開の超光速航法だが、これって、SF作家がやっていることそのもののようにも思える。いや、「信念」というよりは、「情熱」だろうか。SF作家は情熱(と知恵)で、光速を超えてしまう人たちなのである。
(次回に続かない・・・・・・たぶん)







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